「え、なんでこんなに高いの…?」
仮移住先で初めてガソリンを入れようと価格表を見たとき、思わず声が出ました。普段、名古屋ではレギュラー161円/ℓ。ところが、農の駅の隣にあるJAやENEOSのスタンドでは181円/ℓ。たった数百メートル離れた2つのスタンドが、そろって20円も高い——その事実は、車移動が生活の中心となる田舎暮らしにとって大きな衝撃でした。
都会と地方でガソリン代が違うことはなんとなく知っていましたが、これほどまでに差があるとは…。しかし、冷静になって調べてみると、この地域価格差にはきちんと理由があり、少しの工夫でその影響を和らげることができるのです。
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なぜ仮移住先のガソリンは高いのか?(地域価格差の理由)
ガソリン価格は全国一律ではなく、以下のような複数の要因によって地域ごとに差が生じます。
- 物流コストの高さ:製油所から離れた地域では、ガソリンを運ぶための輸送費が上乗せされます。山間部や離島では特に顕著です。
- 競争の少なさ:スタンドの数が少ないと価格競争が起きにくく、価格が高止まりします。
- 固定客中心の経営:地域の生活道路に位置するスタンドは、ほぼ地元客だけで営業できるため、無理に値下げする必要がありません。
私の仮移住先も例外ではなく、近隣2つのスタンドがほぼ独占状態。価格はほぼ横並びで181円/ℓと、高値が維持されていました。
地域の人の「給油習慣」から学んだこと
興味深いのは、地元の方々の給油習慣です。ヒアリングしてみると、皆さん口を揃えてこう言います。「いつも出掛け先で給油するよ」。例えば、ENEOS大仁店まで足を伸ばせば、レギュラー165円/ℓと、同じ県内なのに16円も安い。満タン給油すれば数百円の節約になります。
車移動が基本の地方生活では、日々のちょっとした工夫が年間では大きな差につながります。
失敗談:タイミングを逃して高値給油
私も当初は「安いところで入れる」というルールを作ったのですが、ある日それが裏目に出ました。「あと少しは大丈夫」と余裕を見ていたら、気づけばエンプティーランプが点灯。目的地まで持たず、結局近所の高いスタンドで給油することに…。そのときは、20ℓ程度しか入れませんでしたが、それでも数百円損をした計算になります。
安く給油するためのタイミング戦略
ガソリン価格の地域差を逆手に取るには、安いエリアで確実に給油できる仕組みを作ることが重要です。そのために、次の2つを習慣化するのがおすすめです。
- 燃料計が半分を切ったら探す:半分になったら「そろそろ入れよう」と意識すれば、安いスタンドに寄れる余裕が生まれます。
- 出掛け先で満タン:用事ついでに安いスタンドがあるなら、迷わず満タンに。これが最もシンプルで効果的です。
実際にどれくらい節約できる?(月4回・1回50ℓ)
仮に月4回、1回50ℓ給油するとします。
- 仮移住先(181円/ℓ):50ℓ × 181円 × 4回 = 36,200円/月
- ENEOS大仁店(165円/ℓ):50ℓ × 165円 × 4回 = 33,000円/月
差額は3,200円/月、年間では38,400円の節約になります。この金額があれば、家族で外食や日帰り旅行も可能です。
まとめ
ガソリン代は「地域差」と「給油タイミング」で大きく変わります。仮移住や旅行、出張でも、事前の価格リサーチと計画的な給油で無駄な出費を防げます。次回の外出前に、ぜひ目的地周辺のガソリン価格を調べてみてください。その一手間が、1年後の家計を大きく助けてくれるはずです。